パソコンの電源ユニットは、安定した動作と長寿命を実現するために重要な役割を担っています。しかし、いざ電源を選ぶとなると、容量や規格、機能など様々な要素があり、どれを選べばいいのか迷ってしまうことがあります。
そこで、ここではパソコンの電源の選び方について詳しく解説します。
1. 容量
まず最も重要なのは、必要な容量を選ぶことです。電源容量はワット数で表記され、パソコン全体の消費電力よりも大きめのものを選ぶ必要があります。
目安
- 省電力なCPUとオンボードグラフィックスを使用する場合は、400W~500W程度
- ミドルレンジのCPUとグラフィックスカードを使用する場合は、500W~600W程度
- ハイエンドなCPUとグラフィックスカードを使用する場合は、750W~850W程度
計算
より正確な容量を知りたい場合は、以下の方法で計算できます。
- 各パーツの消費電力を調べる
- 合計消費電力に余裕(1.5倍~2倍程度)を持たせる
参考サイト
- 電源容量計算(電源電卓)電源の選び方 - ドスパラ: https://www.dospara.co.jp/5info/cts_str_power_calculation_main.html
- 電源ユニットの選び方性能や使い勝手Q&A12選 | 株式会社アスク: https://www.ask-corp.jp/guide/power-supply-questions.html
2. 規格
電源ユニットには、ATX、SFX、TFXなどいくつかの規格があります。これは、マザーボードとの接続方法やサイズ、形状などが異なるためです。
主な規格
- ATX: 最も一般的な規格。デスクトップパソコン向けの標準的なサイズ
- SFX: 小型の規格。省スペースなパソコン向けのサイズ
- TFX: さらに小型の規格。非常に省スペースなパソコン向けのサイズ
注意
電源を選ぶ際には、マザーボードの規格に合致するものを選ぶ必要があります。
3. 機能
電源ユニットには、以下のような様々な機能が搭載されている場合があります。
- 80PLUS認証: 電源変換効率の基準。認証レベルが高いほど、効率が高く、発熱量が少ない
- PFC回路: 電力品質改善機能。電力線に流れるノイズを低減
- マルチGPU対応: 複数のグラフィックスカードを接続できる
- セミファンレス/ファンレス: 低負荷時にファンが停止し、静音性を向上
これらの機能は、必要に応じて選ぶようにしましょう。
4. メーカー
電源ユニットは、信頼性の高いメーカーを選ぶことが重要です。
代表的なメーカー
- Seasonic: 高品質な電源ユニットで知られるメーカー
- Corsair: 高性能な電源ユニットで知られるメーカー
- Antec: コストパフォーマンスの高い電源ユニットで知られるメーカー
口コミ
購入前に、他のユーザーの口コミを参考にするのも良いでしょう。
5. 価格
電源ユニットは、数千円から2万円程度まで幅広い価格帯で販売されています。
予算
予算に合わせて、必要な機能を備えたものを選ぶようにしましょう。
6. おすすめ電源ユニット
以下に、いくつかのおすすめ電源ユニットを紹介します。
省電力~ミドルレンジ
- Seasonic SS-450GM2: 80PLUS Gold認証、セミファンレス、5年保証
- Corsair RM550x: 80PLUS Gold認証、静音性重視、10年保証
- Antec VP550P: 80PLUS Bronze認証、コストパフォーマンス
ハイエンド
- Seasonic Prime TX-850: 80PLUS Titanium認証、12年保証
- Corsair HX1000i: 80PLUS Platinum認証、フルモジュラー、10年保証
- Antec HCG850 Gold: 80PLUS Gold認証、セミファンレス、10年保証
7. まとめ
パソコンの電源は、安定性と長寿命のために重要なパーツです。容量、規格、機能、メーカー、価格などを考慮して、自分に合ったものを選びましょう。